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◆アートトーク


このところの不景気で、チェルシー、ソーホー、そしてウィリアムズバーグのギャラリーがそのドアをオープンし続けることに苦労し、ニューヨークじゅうの美術館が株価の暴落により失った寄付をスタッフのカットによって埋め合わせている間に、新しい場所が、無料でエキサイティングな新しいアートの場として注目を集め、集客を重ねている。この新しいアートのホットスポットの名はガバナーズ・アイランド。ここ4年間、ガバナーズ・アイランドはアバンギャルドな展覧会、インスタレーション、パフォーマンス、そしていろいろな他のイベントの場になっている。

ニューヨーク湾に位置し、マンハッタンとブルックリンからフェリーでほんの数分のガバナーズ・アイランドは、1611年にオランダ人が最初に入植し、その頃は「ナッツの島」と呼ばれ、その後イギリス人の手に渡り、ニューヨークのロイヤル・ガバナーズ(知事)の家として使われることになり、ガバナーズ・アイランドの名はそれに由来している。その後島は軍の基地となり、200年以上はそのままだった。以前は軍のものだった家やビルは、今ではコンテンポラリー・アートの展示の場となり、島の公園や芝生は冒険的な彫刻やインスタレーション、パフォーマンスのための場となっている。

「パブリックアートファンド」(公共アート支援団体)は2004年にガバナーズ・アイランドに関係した最初のプロジェクトを、写真家のリサ・ケレスジーとアンドリュー・ムーアにそこで彼等が撮りたいものを何でも撮るように依頼した。
次の年にはパブリックアートファンドは「ザ・ムスター」というアリソン・スミスによる一日プロジェクトを助成し、そのプロジェクトはモックバトル(模擬戦)やキルティング・ビー(キルト作りの集まり)、ソープボックススピーチなど、気取らないイベントだった。「フィグメント」という新進アートのお祭りは、カリフォルニアの有名な「バーニングマン・フェスティバル」を元にして、それが2007年に始まり、今も続いて、あらゆる種類の風変わりなアート活動を紹介している。

今年は「クリエイティブタイム」(アート支援団体)がこの島でのアート界に参入し、19人の世界中のアーティストが参加するプロットという4年毎のパブリックアートのイベントを開催している。オランダ人もこの夏(2009年)、島に帰ってくる。市はオランダ人がニューアムステルダム発見して(後にニューヨークとなった)400年を記念するニューアイランドフェスティバルという美術や舞台芸術の祭典を催す予定である。同時に「ロウアー・マンハッタン・カルチュラル・カウンシル」(マンハッタン南部文化協議会)はこの島にアーティストのアトリエを作ることを計画している。それが実現すれば、この島は単にアートを見る場所であることにとどまらず、アートを生み出す場所になるのである。

ガバナーズ・アイランドは5月30日から10月11日の期間で、金曜から日曜までオープン。詳しい情報は, http://www.govisland.com

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